金属工作入門

金属工作入門

手作業による工作について

用途に応じた処理・工程を紹介しています。
一般に金属素材は加工が難しいものです。
シャー、ボール盤、ベンダーなど専門の機械が ある場合は別ですが、市販の工具を使って工作を行う場合には根気と、ちょっとした工夫も必要です。
アイデアをよりよい仕上りにするためのノウハウを集めてみました。
[秘伝]をお持ちの方は ぜひお便りください。

素材の選択

最初に肝心なのは、素材の選択です。
初めての工作の場合には特別な意図がある場合を除いてアルミニウムを基本に設計するのが無難です。
軽く体積あたりの価格も安いのが魅力ですが、何よりも加工しやすいという事が最大のポイントです。
加工のしやすさとも密接な関係がありますが汎用品として販売できる品種も他の素材に比較してはるかに多くなっています。

バリ

金属の切断部分には、必ずバリと呼ばれる鋭利な凸部が残ります。
これをそのまま放置するとけがのもとになるので取り除いてください。
特に露出部分、手などを触れる可能性のある部分のバリは丁寧にやすり、紙やすりで取り除くのが基本です。
ドリル穴の貫通側に出るバリは穴あけに使ったドリルよりも大きな径のドリルに代えて反対側から軽くドリルを回すと簡単、きれいに取れます。
棒の場合の切断端面は外側から内側(棒の中心側)に向けて軽くやすりをかけてから、かなづちでたたいてつぶすのも1つの方法です。
工業生産では面取りといって端面が台形に見えるように斜めに削り込むのが一般的です。

接合方法

接合方法もよく検討してください。
ボルトとナットを使ったメカニカル結合が基本です。
一時的な結合やオブジェなど接合部分の強度を必要としない場合には接着剤の利用も便利ですが時間の経過によって接合部分が劣化することがありますので注意してください。
詳しくは、接着剤の項をご覧ください。
負荷のかかる場所の結合は必ずメカニカル結合にしましょう。
ボルトナットでの結合の場合でもくり返し震動や負荷の変化が与えられる場所では緩みが起こります。
このような場合にはばね座金(スプリングワッシャ)の利用や接着剤との併用も検討してください。ゆるみ防止専用の接着剤も市販されています。
工業用には溶接も多く使われますが、鉄に比べ非鉄の溶接は一般に難しく特別な装置も必要です。

金属の大敵は錆です。
非鉄金属は鉄に比べ耐蝕性に優れており意匠性などの目的で使う場合を除き一般には塗装などの防錆処理を行わなくても通常に使用することができます。
ほとんどの非鉄金属は大気中で酸化(=錆の発生)しますが、酸化膜が強固なため鉄のように内部に錆が進入してぼろぼろになるのを酸化膜自身が防いでくれています。
注意する点としては以下のような場合があります。

  • アルミニウム材料がアルカリに触れる場合。(コンクリートへの埋め込みなど)
  • チタン、SUS304を除いた金属で塩分のある環境で使用される場合。(海中など)

    乾燥した状態で使われる場合にはあまり気にする必要はありませんが、濡れたり湿度の高い場所に長期間置かれる可能性がある場合には、異種金属を直接触れ合わせないように注意します。水、空気が作用して電池を形成し腐食する[電食]という現象を起こす場合があります。
    このような場合には塗料や樹脂材料など電気を通さないものを介在させて異種金属間を絶縁します。